【この記事の結論・要約】
- ドコモ光やauひかりを、@niftyをプロバイダとして契約している場合、意見照会書は回線事業者(ドコモ・KDDI)ではなく、ニフティ株式会社の名義で届くのが通常です。見覚えのない差出人でも詐欺と即断せず、まずご自身の契約中のプロバイダを確認してください。
- 回答期限は、一般に受領から1〜2週間程度とされています。回答しないまま放置すれば、意見の提出がなかったものとして手続が進むため、期限内の対応が必要です。
- @niftyのログ保存期間は公開されていません。固定回線系のプロバイダは保存が長い傾向にあるとされ、古い通信への照会や複数の請求が届く可能性を織り込んだ方針が必要です。契約歴の長い回線では、家族の利用も含めた事実確認が特に重要になります。
はじめに
「@niftyから『発信者情報開示に係る意見照会書』という書類が届いた。トレントを使った心当たりがある」 「うちの回線はドコモ光のはずなのに、なぜニフティという会社から書類が届いたのか」
@nifty(ニフティ株式会社)は、国内で長い歴史を持つ老舗のプロバイダであり、トレント(BitTorrent)の著作権侵害に関する意見照会書の差出人となり得る事業者の一つです。
@niftyのケースで特徴的なのは、ドコモ光・auひかりといった他社回線のプロバイダとして@niftyを利用している方が多く、「回線の契約先」と「書類の差出人」が一致しないために、受取人が戸惑いやすいという点です。
本記事では、@niftyから意見照会書が届いた場合に固有の確認事項を解説します。
意見照会書そのものの意味や回答の判断基準については、別の記事をご参照ください。

@niftyから意見照会書が届くのは、どの契約か
ニフティ株式会社名義の意見照会書は、次のような契約について届き得ます。
- @nifty光を契約している場合
- ドコモ光を、@niftyをプロバイダとして契約している場合
- auひかりを、@niftyをプロバイダとして契約している場合
- @niftyのモバイル・WiMAX系サービスを契約している場合
ドコモ光やauひかりは、回線と別にプロバイダを選択する(または契約時にセットで指定される)方式であり、@niftyはその選択肢の一つです。
契約者情報を保有しているのはプロバイダであるため、プロバイダが@niftyであれば、意見照会書は回線事業者ではなく@nifty名義で届くのが通常です。
「ドコモ光を契約した」「auひかりを契約した」という認識の方にとって、@niftyは契約時に選んだきり意識していない事業者であることが少なくありません。
見覚えのない会社名だからといって詐欺と決めつけ、開封しないまま放置することは避けてください。
なお、ドコモ名義・KDDI名義で届いた場合の対応は、それぞれ別の記事で解説しています。


書面の確認
書面が届いたら、まず次の2点を確認してください。
第一に、対象となっている通信の内容です。
書面に記載された対象ファイル名・通信日時・IPアドレスを確認し、ご自身(またはご家族)の当時の利用状況と照らし合わせてください。
第二に、手続のルートです。
書面や同封資料に裁判所への申立てに関する記載があるかどうかにより、裁判所の開示命令申立てを経ているのか、裁判外の任意開示請求なのかを確認します。
どちらのルートかによって、不同意と回答した場合のその後の展開が異なります。


回答期限と対応
意見照会書の回答期限は、一般に受領から1〜2週間程度とされています。
この期間で、事実関係の確認(家族への確認を含みます)、回答方針の検討、回答書の作成を行うことになります。
期限に間に合いそうにない場合でも、放置して期限を徒過させるのではなく、期限の取扱いについて連絡・相談することが重要です。
弁護士に依頼した場合には、弁護士がプロバイダへの連絡を代行し、回答書の作成を進めます。
回答をしないまま期限を過ぎると、意見の提出がなかったものとして手続が進むことになります。
無視・放置のリスクについては、別の記事をご参照ください。

@niftyのケースで特に確認すべきこと
ログの保存期間
@niftyは、通信記録(ログ)の保存期間を公開していません。
一般に、固定回線系のプロバイダは、携帯電話回線に比べてログの保存期間が長い傾向にあるとされています。
保存期間が長いということは、「利用したのはずっと前だから、もう請求は来ないだろう」という見込みが成り立ちにくく、複数の作品・複数の権利者からの照会が、時間差で届き得るということでもあります。
目の前の1通だけでなく、過去の利用の全体像を整理した上で、今後の請求の可能性を織り込んだ方針を立てることをお勧めします(資金面を含めた設計の考え方は、別の記事をご参照ください。)。

契約歴の長い回線と、家族利用の確認
@niftyは長く契約されている方も多い老舗のプロバイダであり、一つの回線を長期間、家族で共用しているご家庭が少なくありません。
契約期間が長く、世帯での利用者が多いほど、「対象の通信を行ったのは誰か」の候補は広がります。
契約者であるあなた自身に心当たりがなくても、同居の家族、実家に同居していた時期の家族、あるいは子どもの利用である可能性を、書面に記載された通信日時を手がかりに確認してください。
実際の利用者が家族である場合の責任の整理と回答書の設計、利用者が子どもである場合の親の対応については、それぞれ別の記事で詳しく解説しています。


回答の判断と、その後の流れ
同意・不同意の判断基準、不同意と回答した後の手続の進み方、開示後の示談交渉と金額の考え方、損害賠償請求権の時効については、プロバイダを問わず共通ですので、それぞれ次の記事をご参照ください。
いずれの判断をする場合でも、期限内に事実確認と方針決定を行う必要があります。
書面が届いた段階で、お早めにご相談ください。
よくある質問(FAQ)
- ドコモ光(auひかり)を契約しているのに、@niftyから意見照会書が届きました。なぜですか?
-
ドコモ光やauひかりは、回線とプロバイダが別の事業者である方式です。
プロバイダとして@niftyを利用している場合、契約者情報を保有しているのは@niftyであるため、意見照会書は@nifty名義で届くのが通常です。
契約時の書類やマイページで、ご自身のプロバイダを確認してみてください。 - 実家の親宛てに書類が届きました。使っていたのは自分です。どうすればよいですか?
-
意見照会書は回線の契約者宛てに届くため、実家の回線を利用した場合、書類は契約者である親御さん宛てに届きます。
回答書の提出者や、利用者に関する事情の記載方法には慎重な判断を要します。
契約者と利用者が異なる場合の考え方を解説した記事をご覧の上、ご家族で情報を共有して早めにご相談ください。 - WiMAXやモバイル系の契約でも届くのですか?
-
届き得ます。
@niftyが提供する通信サービスを通じた通信が対象となっている可能性がありますので、書面に記載された通信日時の利用状況を確認してください。
- @niftyは解約したのに届きました。なぜですか?
-
照会の対象は、通信をした時点の契約者だからです。
解約後もプロバイダは一定期間、通信記録と契約者情報を保有しており、解約済みの元契約者にも意見照会書は届きます。
解約・引っ越し後に書類が届いた場合の対応は、別の記事で解説しています。 - 家族が使っていた場合は、どうすればよいですか?
-
実際の利用者が家族であっても、書面は契約者宛てに届き、回答書の設計(利用者に関する事情をどこまで記載するか)には慎重な判断を要します。
家族が利用していた場合の考え方は、関連記事で詳しく解説していますので、提出前にご相談ください。 - @niftyのログは、いつまで残っているのですか?
-
保存期間は公開されていません。
一般に固定回線系のプロバイダは保存が長い傾向にあるとされており、古い通信についても照会が届き得る前提で、過去の利用の全体像を整理しておくことをお勧めします。
- 回答期限に間に合いそうにありません。どうすればよいですか?
-
放置して期限を徒過させることは避けてください。期限の取扱いについての連絡・相談も含めて、弁護士が対応を代行できますので、間に合わないと思った時点でご相談ください。
まとめ
@niftyから意見照会書が届いた場合の固有のポイントは、①ドコモ光・auひかりのプロバイダとして@niftyを利用している場合、書類は回線事業者ではなく@nifty名義で届くのが通常であり、見覚えのない差出人でも放置しないこと、②ログ保存期間は非公開ながら固定回線系は保存が長い傾向とされ、複数請求を織り込んだ設計が必要であること、③契約歴の長い回線では利用者の候補が広がるため、家族の利用も含めた事実確認を丁寧に行うこと、の3点です。
回答期限は一般に1〜2週間程度とされ、事実確認に時間を要するケースほど残り時間は少なくなります。
当事務所では、@niftyからの意見照会書について、書面の確認から回答書の作成、その後の示談交渉まで一貫して対応しています。回答書を提出する前に、お早めにご相談ください。
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