【この記事の結論・要約】
- 法務省が令和8年4月に公表した調査報告書によると、インターネット上の名誉権侵害・名誉感情侵害の裁判例118件で認められた慰謝料は、中央値30万円、平均47万円でした。30万円未満が半数近くを占めています。
- 名誉権の侵害(名誉毀損)と名誉感情の侵害とでは、認められる金額に差があります。同報告書では、名誉権侵害のみの事案が平均53万円であるのに対し、名誉感情侵害のみの事案は平均23万円でした。
- 慰謝料とは別に、投稿者を特定するために要した費用を請求できる場合があります。全額が認められた裁判例もあれば、慰謝料額の1割にとどめた裁判例もあります。
はじめに
誹謗中傷の被害を受けたとき、どれくらいの金額を請求できるのかは、対応を進めるかどうかの判断に直結します。
この記事では、実際に裁判所が認めた金額のデータをもとに、権利侵害の種類ごとの水準、金額が上下する事情、慰謝料以外に請求できるものを解説します。
なお、金額の目安は、どの権利が侵害されたかによって変わります。名誉毀損にあたるかどうかについては、以下の記事で解説しています。

慰謝料が認められる根拠
誹謗中傷による損害賠償は、民法709条の不法行為にもとづくものです。
(不法行為による損害賠償)
第七百九条
「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」
精神的な苦痛に対する賠償、すなわち慰謝料については、民法710条が定めています。
(財産以外の損害の賠償)
第七百十条
「他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。」
金額は法律で定められているわけではなく、投稿の内容や被害の程度に応じて裁判所が判断します。
そのため、相場といっても幅があります。
実際に認められている金額
法務省の調査報告書
法務省民事局は、令和8年4月、「インターネット上の名誉権侵害等の損害賠償額等に関する調査報告書1」を公表しました。
名誉権または名誉感情の侵害を認めて損害賠償を認容した裁判例203件を分析したもので、このうち主にインターネット上の権利侵害は118件です。
令和4年・5年の判決161件と、平成24年・25年の判決42件が対象とされています。
なお、同報告書は、特定の民間データベースに登録された裁判例から抽出したものであり、同種事案全般の傾向を直接反映するものではないと明記しています。
以下の数値も、その前提でご覧ください。
金額の分布
インターネット上の権利侵害118件について、認められた慰謝料は平均47.0万円、中央値30.0万円、最大349万円でした。
| 認められた慰謝料 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 7件 | 5.9% |
| 10万円以上30万円未満 | 48件 | 40.7% |
| 30万円以上50万円未満 | 23件 | 19.5% |
| 50万円以上100万円未満 | 21件 | 17.8% |
| 100万円以上150万円未満 | 14件 | 11.9% |
| 150万円以上 | 5件 | 4.1% |
30万円未満が46.6%と、半数近くを占めています。
インターネット以外の媒体(新聞、雑誌、ビラなど)による事案では同じ価格帯が29.4%であり、ネット上の事案のほうが低額に偏っていることが分かります。
「誹謗中傷で数百万円」という金額を目にすることがありますが、それは例外的な事案です。
実際の水準は、多くの方が想像するより低いのが実情といえます。
権利侵害の種類ごとの金額
同じ誹謗中傷でも、どの権利が侵害されたかによって金額が変わります。
| 被侵害利益 | 件数 | 平均値 | 中央値 |
|---|---|---|---|
| 名誉権侵害のみ | 50件 | 53.0万円 | 27.5万円 |
| 名誉権侵害と名誉感情侵害の両方 | 26件 | 46.8万円 | 29.0万円 |
| 名誉感情侵害のみ | 12件 | 23.0万円 | 15.0万円 |
(法務省の前掲報告書。インターネット上の権利侵害の事案)
名誉毀損(名誉権の侵害)
具体的な事実を摘示して社会的評価を低下させた場合です。
名誉感情の侵害より高額になる傾向があります。
社会から受ける評価が下がるという、外部に及ぶ被害が生じているためです。
名誉感情の侵害(侮辱)
具体的な事実を伴わない罵倒の場合です。
中央値は15万円で、名誉毀損の半分程度にとどまります。
そもそも社会通念上許される限度を超える侮辱行為といえなければ、不法行為が成立しません。

媒体による違い
投稿された場所によっても差があります。
| 媒体 | 件数 | 平均値 | 中央値 |
|---|---|---|---|
| X(旧Twitter) | 34件 | 54.4万円 | 32.5万円 |
| 爆サイ.com | 3件 | 60.0万円 | 50.0万円 |
| 2ちゃんねる・5ちゃんねる | 14件 | 27.1万円 | 22.5万円 |
| 電子掲示板全体 | 28件 | 29.4万円 | 25.0万円 |
| ブログ、文章投稿サイト | 6件 | 40.0万円 | 35.0万円 |
(同報告書)
掲示板への投稿が比較的低額にとどまる理由として、同報告書は、裁判例が投稿の信用性に言及していることを挙げています。
匿名で根拠のない誹謗中傷が多数書き込まれている掲示板については、閲覧者もその前提で見ているという判断が示された例があります。
金額が高くなる事情
同報告書は、裁判例で慰謝料を増額させる方向に考慮された事情を集計しています。
多い順に、不特定多数の者が認識し得たこと(33.0%)、表現内容の権利侵害性が強度・悪質であること(30.5%)、社会的評価の低下が大きいこと(20.7%)、精神的苦痛が大きいこと(11.8%)、生活や仕事への具体的な支障が発生したこと(10.3%)、侵害行為の回数が多いこと(9.9%)となっています。
犯罪行為を行ったと書かれた場合
同報告書によれば、ソーシャルメディアによる名誉毀損で100万円以上が認められた14件のうち、6割を超える事案が、犯罪行為やその疑いを摘示した投稿でした。
他方、10万円以下にとどまった10件では、同様の摘示をしたものは3割にとどまっています。
横領、詐欺、性犯罪といった内容を書かれた場合は、金額が上がりやすい類型といえます。
投稿が繰り返された場合
投稿の回数と金額には関係が見られます。
| 投稿の回数 | 件数 | 平均値 |
|---|---|---|
| 1回 | 46件 | 30.7万円 |
| 2回から9回 | 31件 | 52.5万円 |
| 10回から49回 | 9件 | 78.3万円 |
| 50回以上 | 2件 | 199.5万円 |
(同報告書。インターネット上の権利侵害の事案)
一つひとつの投稿では大きな金額にならなくても、繰り返されている場合には全体として評価されます。
被害に遭った投稿は、気になったもの1件だけでなく、まとめて保存しておくことが重要です。
拡散の程度
SNSでは、フォロワー数や表示回数が拡散の程度を示す指標として考慮されています。
同報告書によれば、フォロワー数に言及した裁判例14件を見ると、おおむね5万人を超える場合には増額の方向で考慮されている傾向があります。
もっとも、フォロワー数と金額が比例しているわけではないとも指摘されています。
高額が認められた例
同報告書が挙げる、ソーシャルメディアのみによる事案で慰謝料が高額であった例は次のとおりです。
東京地裁令和5年6月9日判決(令和2年(ワ)第12774号)は、心理援助職として活動する原告に対し、3名の被告がブログやXを通じて、著作権侵害、つきまとい、精神障害を患っているといった趣旨の投稿を合計1,000回を超えて行った事案です。
投稿の期間と件数、複数の媒体への同一内容の投稿による拡散、被告の一人が精神科医であることから読者に真実らしく受け止められるおそれが高いこと、原告が所属団体からカウンセラーの資格を剥奪されたことなどが考慮され、被告の一人については合計349万円とされました。
東京地裁令和5年12月20日判決(令和2年(ワ)第28230号)は、国際芸術祭の芸術監督を務めた原告について、フォロワー数80万を超えるアカウントを持つ被告が投稿を行った事案です。
被告の知名度と拡散力の大きさ、真偽を確かめない投稿態度が考慮される一方、原告が公共性のある立場として一定の批判は甘んじて受けるべきであることも考慮され、合計250万円とされました。
金額が低くなる事情
減額の方向で考慮された事情としては、内容に具体性がないこと(8.9%)、謝罪や事後の対応があること(7.9%)、不特定多数の者が認識していないこと(6.9%)、社会的評価の低下が大きくないこと(6.9%)が挙げられています。
抽象的な内容にとどまる場合
投稿の内容が具体性を欠く場合、社会的評価の低下は大きくないと判断されやすくなります。
千葉地裁木更津支部令和4年12月15日判決(令和3年(ワ)第91号)は、掲示板に、居酒屋を経営する会社とその代表者らが保険金詐欺を行い、暴力団の関係する企業を通じて金を巻き上げているという趣旨の投稿がされた事案です。
裁判所は、悪質な投稿であるとしながらも、次のとおり判断しました。
「他方で、本件投稿は匿名の掲示板に書き込まれたものであり、その内容は抽象的なものにとどまっていることを考慮すると、原告会社の社会的評価ないし信用の低下の程度は大きいとはいえない。」
この事案では、会社の無形損害が50万円、代表者と親族の慰謝料が各30万円とされています。
低額にとどまった例
東京地裁令和4年3月8日判決(令和3年(ワ)第9164号)は、キャバクラで勤務していた女性について、掲示板に「相当知恵遅れだろ」「無知で頭おかしいからほっとけよ」といった投稿が2件された事案です。
裁判所は、これらが社会通念上許される限度を超える侮辱行為にあたるとしたうえで、次のとおり判断しました。
「上記各記事が稚拙な表現を用いているものの、一定程度悪質であることや、本件に現れたその他一切の事情を総合考慮すると、原告の精神的苦痛を慰謝するための慰謝料は、合計で5万円とするのが相当である。」
東京地裁令和4年8月24日判決(令和3年(ワ)第8869号)は、ブロガーや作家として活動する女性に対し、フォロワー数3万人以上のアカウントを持つ弁護士が、女性としての人格や貞操観念を辱める投稿をした事案です。
裁判所は、投稿がフォロワーの多いアカウントによるものであり現在も公開されていることなどを考慮したうえで、慰謝料を3万円としました。
この事件では、原告が11件の投稿について請求していましたが、不法行為が認められたのは1件のみです。
また、判決は、個々の投稿では限度を超えるといえない場合でも、短期間に執拗に繰り返されていれば違法と評価される余地があるとしながら、約6年8か月の間に11件が断続的に投稿されたにすぎないとして、これを否定しています。
被害者の立場による違い
誰が被害を受けたかによっても、金額に差が見られます。
前掲の法務省の報告書によれば、インターネット以外の媒体による事案では、被害者が政治家や芸能人である場合の平均額が他の属性の2倍以上でした。
もっとも、インターネット上の事案では、芸能人が他よりやや高額であるものの、政治家については差が見られないとされています。
公的な立場にある人
議員については、有権者から評価される立場にあることが考慮された裁判例があります。
他方で、公共性のある立場にある者は一定の批判を甘んじて受けるべきであるとして、減額の方向で考慮された例もあります。
発信活動をしている人
自ら情報を発信している方については、否定的な評価が述べられたというだけでは違法とされにくい傾向があります。
前掲の東京地裁令和4年8月24日判決も、表現活動に対する否定的な意見が述べられたことをもって直ちに名誉感情の侵害になるとは解されないとしています。
もっとも、活動への批判を離れて人格そのものに向けられた表現であれば、違法と判断されます。
法人が被害を受けた場合
法人には精神的苦痛がありませんが、社会的評価が低下したことによる無形の損害について賠償が認められます。
東京地裁令和4年12月7日判決(令和4年(ワ)第4290号)は、障害者福祉施設を運営する法人について、掲示板に、違法・不正な行為を行う反社会的な団体であるという趣旨の投稿が5件された事案です。
裁判所は、次のとおり判断しました。
「本件各投稿の内容、回数、これによる権利侵害の内容及びその程度、当該表現行為がされた場所、被告Y2が刑事処分を受けていること、その他本件諸事情を総合考慮すると、本件各投稿により原告が被った無形の損害に対する慰謝料額は、合計100万円(本件各投稿1件につき20万円程度5投稿を目安とした。)と認めるのが相当である。」
投稿1件あたりの目安を示した点が特徴的です。
なお、同判決は、慰謝料が無形の損害を金銭的に評価するものであり、財産的損害の額が確定できない場合にその事情を考慮して算定できるとしつつ、額を確定できる財産的損害を直接考慮することまではできないとしています。
売上の減少など、金額を計算できる損害については、別に主張して立証する必要があるということです。
慰謝料以外に請求できるもの
投稿者の特定に要した費用
匿名の投稿では、損害賠償を請求する前に投稿者を特定する必要があります。
その手続に要した費用は、投稿と相当因果関係のある損害として請求できる場合があります。
前掲の千葉地裁木更津支部の判決は、開示請求に要した費用73万4600円について、次のとおり判断しました。
「本件投稿はインターネット上の掲示板において匿名で行われたものであるから、投稿者を特定するためには、本件掲示板の管理者から本件投稿のIPアドレスの開示を受け、経由プロバイダを調査した上で、当該経由プロバイダから当該IPアドレスに係る発信者情報の開示を受けるという手続を経ることが必須であり、その手続を行う上で、法律の専門的知識がない原告X3が専門家である弁護士に委任し、上記費用を支払ったことは、相当性があると認められる。」
この事案では、慰謝料30万円に対して、特定費用として73万4600円の全額が認められています。
前掲の東京地裁令和4年3月8日判決でも、慰謝料5万円に対して、調査費用13万90円の全額が認められました。
全額が認められるとは限らない
もっとも、常に全額が認められるわけではありません。
前掲の法務省の報告書によれば、この費用を請求した35件のうち、全額が認められたのは28.6%、一部にとどまったのが60.0%でした。
一部にとどまる理由としては、開示請求の対象に、その訴訟で問題としている投稿以外の投稿も含まれている場合が挙げられています。
また、慰謝料の額を考慮して費用の額を定めた裁判例もあり、慰謝料額の1割にとどめた例もあります。
同報告書によれば、認められた慰謝料が30万円未満の事案では全部認容率が11.8%であるのに対し、50万円以上の事案では75.0%と差があります。
慰謝料の額が低いと、特定費用も認められにくくなる傾向があるということです。
訴訟の弁護士費用
損害賠償請求訴訟を提起した場合、その訴訟の弁護士費用の一部も損害として認められるのが通常です。
認容額の1割程度とされる例が多く、前掲の東京地裁令和4年12月7日判決も、慰謝料100万円に対して弁護士費用10万円を認めています。
請求できる期間
民法724条は、不法行為による損害賠償請求権の消滅時効について定めています。
「不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。
二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。」
匿名の投稿では、投稿者が判明した時点から3年の期間が進み始めるのが通常です。
ただし、実際に動ける期間はこれより短くなります。
投稿者を特定するには通信記録が残っている必要があり、その保存期間は一般に3か月から6か月程度だからです。
時効までまだ余裕があると考えるのは適切ではありません。

請求の進め方
投稿者の特定
匿名の投稿では、まず投稿者を特定します。
この手続には通常3か月から9か月程度かかります。

交渉
投稿者が判明したら、通知を送って交渉します。
示談の内容には、金銭の支払いだけでなく、既存の投稿の削除、今後同様の投稿をしないことを含めます。
金銭の支払いだけで終わらせると、同じことが繰り返される可能性が残ります。
訴訟
交渉がまとまらない場合は、訴訟を提起します。
開示請求の段階では権利侵害が認められていても、損害賠償請求の訴訟では投稿者が本格的に争ってくることがあります。
相手が代理人を立てて、真実性や公共性を主張してくる場合もあります。
実際に受け取れるかという問題
判決を得ても、相手に資力がなければ支払いを受けられません。
任意に支払わない場合は、給与や預金の差押えといった強制執行を検討することになります。
もっとも、相手の勤務先や口座が分からなければ手続を進められません。
示談の際に分割払いとし、支払いが滞った場合の取り決めを入れておくという対応もあります。
金額を左右する資料
請求できる金額は、どのような資料を揃えられるかによっても変わります。
ご相談の際には、次の点を整理しておいていただけると検討が進みます。
- 投稿の件数と期間(同じ相手による投稿をまとめたもの)
- 投稿がどれだけ閲覧されたか(表示回数、返信や引用の数、投稿者のフォロワー数)
- 投稿の内容が事実と異なることを示せる資料
- 投稿によって生じた具体的な不利益(取引の中止、退職、来客の減少など)
- 周囲から投稿について問い合わせや指摘を受けた経緯
前掲の法務省の報告書でも、生活や仕事への具体的な支障が発生したことは増額の方向で考慮される事情として挙げられています。
単に不快であったというだけでなく、現実に生じた影響を示せるかどうかが結論を分けます。
よくある質問(FAQ)
- 誹謗中傷の慰謝料はいくらくらいですか。
-
法務省が令和8年4月に公表した調査報告書によると、インターネット上の名誉権侵害・名誉感情侵害の裁判例118件で認められた慰謝料は、中央値30万円、平均47万円でした。
30万円未満が半数近くを占めています。ただし、投稿の内容や回数によって大きく変わります。
- 「ブス」と書かれただけでも請求できますか。
-
社会通念上許される限度を超える侮辱行為といえるかどうかが問題になります。
一語だけで日常的に使われる程度の表現にとどまる場合には、不法行為が成立しないと判断されることがあります。成立した場合でも、名誉感情の侵害のみの事案は中央値15万円と、名誉毀損より低い水準です。
- 投稿者の特定にかかった費用は相手に請求できますか。
-
請求できる場合があります。
全額が認められた裁判例もありますが、慰謝料の額を考慮して一部にとどめた裁判例もあります。
法務省の調査報告書では、この費用を請求した35件のうち全額が認められたのは28.6%でした。慰謝料の額が低い事案ほど、認められにくい傾向があります。
- 投稿の数が多いほど金額は上がりますか。
-
上がる傾向があります。
法務省の調査報告書によると、インターネット上の事案では、投稿1回の場合の平均が30.7万円であるのに対し、10回から49回では78.3万円、50回以上では199.5万円でした。
関連する投稿はまとめて保存しておくことが重要です。 - 会社に対する書き込みでも請求できますか。
-
できます。
法人の場合は精神的苦痛ではなく、社会的評価の低下による無形の損害として認められます。
なお、売上の減少など金額を計算できる損害については、慰謝料とは別に主張して立証する必要があるとした裁判例があります。 - 相手が支払わない場合はどうなりますか。
-
判決を得ても、任意に支払われなければ、給与や預金の差押えなどの強制執行を検討することになります。
もっとも、相手の勤務先や口座が分からなければ手続を進められません。
示談の段階で分割払いとし、支払いが滞った場合の取り決めを入れておくという対応もあります。
まとめ
この記事の要点は次のとおりです。
- インターネット上の事案で認められた慰謝料は、中央値30万円、平均47万円である(法務省の調査報告書)
- 名誉毀損より名誉感情の侵害のほうが、認められる金額は低い
- 犯罪行為を摘示した投稿、繰り返された投稿、拡散の大きい投稿では金額が上がる
- 抽象的な内容にとどまる投稿では、社会的評価の低下は大きくないと判断されやすい
- 投稿者の特定に要した費用も請求できる場合があるが、全額が認められるとは限らない
- 投稿者が判明した時点から3年で時効となるが、実際に動ける期間は通信記録の保存期間に左右される
金額の水準を知ったうえで、どこまで手続を進めるかを判断することになります。
投稿の数や内容によっては、想定より高い金額が認められる場合もあります。
当事務所では、インターネット上の誹謗中傷について、投稿の削除、発信者情報開示請求、損害賠償請求のいずれにも対応しています。
受けた投稿についてどの程度の請求が見込めるかを含めて、当事務所にご相談ください。
投稿者の特定には通信記録の保存期間という時間的な制約があります。
お早めにご相談ください。
インターネットの誹謗中傷等の弁護士費用・対応の流れについてはこちら
当事務所の弁護士へのご相談等はこちらから