【この記事の結論・要約】
- 特殊詐欺は被害者ごとに別の犯罪になるため、余罪があれば再逮捕や追起訴が繰り返され、身柄拘束が数か月に及ぶことがあります。
- 何件の事件で有罪とされるかは、実刑か執行猶予かを大きく左右します。起訴されていない余罪を処罰する趣旨で刑を重くすることは許されませんが、情状として考慮されることはあります。
- 判決が確定した後に余罪で起訴されると、執行猶予が取り消される場合もあるため、余罪の見通しを早い段階で把握しておくことが重要です。
はじめに
特殊詐欺の受け子や出し子として逮捕された人が、勾留の期限が近づいた頃に別の事件で再び逮捕される。
起訴された後も、別の被害者に対する事件で追加の起訴が続く。
特殊詐欺の事件では、こうした経過をたどることがあります。
家族にとっては、いつになったら本人が戻ってくるのか、判決はいつになるのか、見通しが立たない状態が続きます。
本人にとっても、事件が増えるほど処分が重くなるのではないかという不安がつきまといます。
この記事では、再逮捕・追送致・追起訴とは何か、特殊詐欺でそれが繰り返される理由、身柄拘束の期間への影響、余罪が量刑にどう影響するかを、統計と最高裁判所の判例をもとに説明します。
そのうえで、判決の後に余罪が起訴された場合の問題と、再逮捕や追起訴が見込まれるときの対応を整理します。
再逮捕・追送致・追起訴とは
再逮捕
再逮捕とは、すでに逮捕・勾留されている人を、別の事件で改めて逮捕することです。
逮捕や勾留は、事件ごとに行われます。
同じ事件について逮捕や勾留を繰り返すことは、身柄拘束の期間に法律が上限を設けた意味がなくなるため、原則として許されません。
これに対し、別の事件であれば、その事件について新たに逮捕し、勾留することができます。
ニュースで「再逮捕」と報じられるのは、ほとんどがこの別の事件による逮捕です。
追送致
警察は、犯罪の捜査をしたときは、書類や証拠物とともに事件を検察官に送らなければなりません(刑事訴訟法246条)。
これを送致といいます。
追送致とは、すでに送致された事件とは別の事件(余罪)を、後から追加して検察官に送ることです。
本人を改めて逮捕せず、書類だけを送る場合もあります。
追送致された事件は、検察官が起訴するかどうかを判断します。
追起訴
追起訴とは、ある事件で起訴された被告人について、別の事件を追加して起訴することです。
追起訴された事件は、通常、すでに起訴された事件と同じ裁判で併せて審理されます(刑事訴訟法313条1項の弁論の併合)。
3つの違いを整理すると、次のとおりです。
| 何をするか | 身柄への影響 | |
|---|---|---|
| 再逮捕 | 別の事件で改めて逮捕する | 新たに最長23日間の身柄拘束が始まる |
| 追送致 | 別の事件を検察官に追加して送る | 逮捕を伴わない場合もある |
| 追起訴 | 別の事件を追加して起訴する | 判決までの期間が延びる。保釈が認められにくくなる |
特殊詐欺で再逮捕・追起訴が繰り返される理由
被害者ごとに別の犯罪が成立する
特殊詐欺では、被害者ごとに別の詐欺罪や窃盗罪が成立します。
同じ日に同じグループの指示で動いていたとしても、被害者が違えば、それぞれが別の事件です。
そのため、ある被害者に対する事件で逮捕・勾留された後に、別の被害者に対する事件が明らかになれば、その事件で再逮捕することができます。
余罪が見つかる経路
最初の逮捕の後、捜査の中で余罪が明らかになる経路としては、次のようなものがあります。
- 押収したスマートフォンの解析(指示役とのやり取り、位置情報、写真など)
- ATMの利用記録や防犯カメラの映像
- 受け取りの際に名乗った偽名や、使用した他人名義の書類
- 共犯者の供述
- 本人の供述
特に、キャッシュカードを使って現金を引き出す出し子の場合、ATMの記録から引き出しの日時や場所が特定されるため、余罪が裏づけられやすいと考えられます。
同じ事件での再逮捕は原則として許されない
同じ事件について逮捕を繰り返すことは原則として許されませんが、法律は、同じ犯罪事実について前に逮捕状の請求や発付があったときは、逮捕状を請求する際にその旨を裁判所に通知しなければならないと定めています(刑事訴訟法199条3項)。
新たな証拠が見つかったなど特別の事情がある場合に、同じ事件での再逮捕が例外的に認められる余地があることを前提にした規定です。
ただし、特殊詐欺で問題になる再逮捕は、ほとんどが別の被害者に対する別の事件によるものです。
再逮捕の回数に上限はない
別の事件であれば、再逮捕の回数に法律上の上限はありません。
関与した事件の数だけ、再逮捕や追起訴が繰り返される可能性があります。
もっとも、すべての余罪が立件されるわけではありません。
起訴するには、その事件に本人が関与したことを証拠によって立証できなければならないからです。
どの事件がどこまで立件されるかは、証拠の状況によって事件ごとに異なります。
まとめて起訴してもらうことはできるか
再逮捕が繰り返されると、本人や家族からは、余罪をまとめて一度に処理してほしいという希望が出ることがあります。
しかし、どの事件を、いつ、どのような順番で起訴するかは、検察官の判断に委ねられています。
弁護人が検察官に処理の見通しを確認したり、身柄拘束の長期化を避けるよう意見を述べたりすることはできますが、処理の方法を決めるのは検察官です。
弁護人の役割は、処理の見通しをできるだけ早く把握し、それに合わせて被害弁償や保釈の準備を進めることにあります。
身柄拘束はどれくらい続くか
再逮捕のたびに最長23日間
1回の逮捕・勾留による身柄拘束は、逮捕から勾留が決まるまでの最長72時間と、勾留の最長20日間(延長を含む)をあわせて、最長23日間です(刑事訴訟法203条、205条、208条)。
再逮捕されると、新しい事件についてこの期間が改めて始まります。
3回、4回と再逮捕が続けば、起訴前の段階だけで2か月から3か月に及ぶことになります。
起訴された後も、身柄の拘束は被告人としての勾留に切り替わって続きます。
起訴後の勾留期間は、起訴された日から2か月で、その後は1か月ごとに更新されます(刑事訴訟法60条2項)。
接見禁止が付け直される
特殊詐欺の事件では、共犯者と口裏を合わせるおそれがあるとして、家族との面会や手紙のやり取りを禁じる接見禁止が付く判断につながりやすくなります。
再逮捕されて新たに勾留されれば、接見禁止も改めて判断されます。
そのため、最初の事件の起訴によって接見禁止が解けても、再逮捕によって再び家族と会えなくなることがあります。もっとも、同じ詐欺グループによる犯行であれば、最初の接見禁止に対する準抗告や一部解除の申立ての際の判断と結論が変わらない可能性もあります。

追起訴が見込まれる間は保釈が認められにくい
起訴された後は保釈を請求できますが、追起訴が予定されている間は、保釈が認められにくくなります。
余罪について証拠を隠滅するおそれがあると判断されやすいうえ、保釈されても余罪で再逮捕されれば、再び身柄を拘束されることになるためです。
そのため、追起訴がすべて終わり、起訴される事件の範囲が固まった段階で、保釈の請求を検討することになります。
このため、最初の逮捕から判決まで、数か月から1年近くかかることもあります。
余罪は量刑にどう影響するか
事件の数が実刑か執行猶予かを左右する
特殊詐欺の量刑について、法務省法務総合研究所が令和3年版犯罪白書で公表した特別調査があります。
平成28年に判決を受けた特殊詐欺事犯者の確定記録を調べたもので、判決で認定された特殊詐欺の事件数ごとの全部実刑の割合は、次のとおりでした。
| 認定された事件数 | 全部実刑の割合 |
|---|---|
| 1件 | 34.7% |
| 2件 | 72.1% |
| 3件 | 92.3% |
| 4件 | 77.8% |
| 5件以上 | 92.3% |
1件にとどまれば実刑は約3人に1人ですが、2件になると7割を超え、3件では9割を超えます。
同じ調査では、役割による実刑率の違い(受け子・出し子54.9%、主犯・指示役84.2%)よりも、事件数による違いのほうが大きいことが示されています。
刑期にも差が出ており、1件から4件までは2年以上3年以下の実刑が最も多かったのに対し、5件以上では3年を超え4年以下が32.7%、5年を超え10年以下が25.0%を占めました。

併合罪による刑の上限の引上げ
追起訴された事件も含め、複数の事件で有罪になると、併合罪として扱われます。
併合罪で拘禁刑を科す場合、最も重い罪の刑の長期に、その2分の1を加えたものが刑の上限になります(刑法47条)。
詐欺罪であれば、上限は10年から15年の拘禁刑に引き上げられます。
また、刑の全部の執行猶予は、3年以下の拘禁刑を言い渡す場合でなければ付けられません(刑法25条1項)。
事件の数が増えるほど、言い渡される刑が3年を超えやすくなり、執行猶予の余地が狭まります。
起訴されていない余罪を量刑で考慮できるか
では、起訴されていない余罪は、量刑にまったく影響しないのでしょうか。
この点について、最高裁判所は次のように述べています。
刑事裁判において、起訴された犯罪事実のほかに、起訴されていない犯罪事実をいわゆる余罪として認定し、実質上これを処罰する趣旨で量刑の資料に考慮し、これがため被告人を重く処罰することは許されないものと解すべきである。
最高裁判所大法廷昭和41年7月13日判決・刑集20巻6号609頁
その理由として、最高裁判所は、起訴されていない事実を処罰することは、法律に定める手続によらずに刑罰を科すことになり(憲法31条)、また、その余罪が後に起訴されて有罪となれば、同じ事実について二重に責任を問うことになりかねない(憲法39条)ことなどを挙げています。
他方で、同じ判決は、量刑は被告人の性格、経歴、犯罪の動機、目的、方法などすべての事情を考慮して決めるものであるから、量刑のための一つの情状として余罪を考慮することは、必ずしも禁じられないとしています。
たとえば、起訴された事件が一回きりの偶発的なものか、繰り返された計画的なものかを判断する資料として余罪を考慮することは許される、という考え方です。
自白だけで認定した余罪で刑を重くした判決
翌年の大法廷判決は、この区別を実際の事件にあてはめています。
郵便物を盗んだ窃盗の事件で、第一審判決は、本人が捜査段階で供述した130回ほどの同種の余罪について、その供述が「真実に略々近い」と認め、量刑で考慮すべきだとして刑を定めていました。
最高裁判所は、この判示は起訴されていない余罪を実質上処罰する趣旨で重い刑を科したものであり、しかもその余罪には本人の自白だけで認定したものが含まれるから、憲法31条と、自白だけで有罪とすることを禁じた憲法38条3項に違反すると判断しました(最高裁判所大法廷昭和42年7月5日判決・刑集21巻6号748頁)。
ただし、この事件では控訴審が刑を軽くしていたため、結論として判決に影響はないとされています。
特殊詐欺の事件にあてはめると
特殊詐欺の事件では、起訴された事件以外にも関与を疑われる事件があることや、捜査段階の供述で余罪に触れていることがあります。
立件されていない余罪を、実質的に処罰するような形で刑を重くすることは許されません。
量刑で主に問題になるのは、起訴され、有罪と認定された事件の数と内容です。
だからこそ、どの事件が、どこまで起訴されるかが、処分の見通しを大きく左右します。
判決の後に余罪が起訴された場合
特殊詐欺の事件で注意が必要なのは、判決が確定した後に、その前の余罪が明らかになって起訴される場合です。
確定判決との関係
ある罪について拘禁刑以上の刑に処する判決が確定した場合、その罪と、判決が確定する前に犯した罪とが併合罪の関係になります(刑法45条後段)。
そして、まだ裁判を受けていない余罪については、改めて刑が言い渡されます(刑法50条)。
つまり、判決が確定しても、それより前に犯した余罪が後から起訴されれば、その余罪について別に刑を受けることになります。
執行猶予が取り消される場合
とくに問題になるのは、執行猶予付きの判決が確定した後に、その判決より前に犯した余罪で起訴された場合です。
執行猶予の言渡しの前に犯した他の罪について拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の全部について執行猶予が付かなかったときは、先の執行猶予は取り消されます(刑法26条2号)。
取り消されれば、猶予されていた刑と、新たに言い渡された刑の両方を受けることになります。
せっかく執行猶予が付いても、後から余罪で実刑となれば、先の刑も含めて服役することになりかねません。
特殊詐欺のように余罪が生じやすい事件では、判決の前の段階で、他にどのような関与があり、それが今後起訴される可能性があるのかを把握しておくことが重要です。
再度の執行猶予が認められる場合
執行猶予の期間中に言い渡される刑であっても、一定の場合には、再び執行猶予を付けることができます。
刑の全部の執行猶予を受けた者が2年以下の拘禁刑の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときがこれにあたります(刑法25条2項)。
ただし、要件は厳しく、特殊詐欺の余罪でこの要件を満たすことは容易ではありません。
判決の後に余罪が起訴される事態をできるだけ避けるためにも、判決の前の段階で余罪の見通しを把握しておくことが大切です。
余罪について取調べで話すべきか
黙秘権と供述の影響
被疑者には、自分の意思に反して供述しない権利(黙秘権)が保障されています(憲法38条1項、刑事訴訟法198条2項)。
余罪について聴かれた場合も同じです。
余罪について自分から話せば、捜査機関がそれまで把握していなかった事件が明らかになり、立件される事件が増える可能性があります。
先に紹介した昭和42年の判決のように、捜査段階の供述が量刑の判断に使われようとすることもあります。
一方で、関与した事件を正直に話すことは、反省の態度を示す事情として評価されることがあります。
共犯者の公判で証言するなどして事件の全容の解明に協力したことが、量刑で有利な事情として考慮された裁判例もあります(東京地裁立川支部令和6年11月7日判決)。
また、事件を小出しにすれば、再逮捕が長期間にわたって続くこともあります。
起訴された後の取調べ
起訴された後も、余罪については被疑者として取調べを受けることがあります。
なお、起訴された事件そのものについて起訴後に取調べをすることについて、最高裁判所は、被告人の当事者としての立場からなるべく避けるべきではあるものの、それだけで直ちに違法となるわけではないとしています(最高裁判所第三小法廷昭和36年11月21日決定・刑集15巻10号1764頁)。
起訴されたからといって、取調べが終わるとは限りません。
方針は弁護人と相談して決める
余罪について話すかどうかは、どの事件について証拠がそろっているか、本人がどこまで関与していたか、被害弁償ができる見込みがあるかなど、事件ごとの事情によって判断が分かれます。
一律にどちらがよいとは言えません。
取調べで話した内容は、後から取り消すことが難しくなります。
余罪について聴かれる前に、弁護人と方針を相談しておくことが重要です。
再逮捕・追起訴が見込まれるときに弁護士ができること
余罪の範囲と処理の見通しの把握
弁護人は、本人との面会を重ねて、関与した事件の全体像を把握します。
そのうえで、検察官と連絡を取り、どの事件が送致されているか、今後どの事件が起訴される見込みか、起訴の時期はいつ頃かといった見通しを確認します。
見通しが分かれば、家族も、判決までの期間や、いつ頃面会できるようになるかについて、ある程度の見当を付けることができます。
被害弁償を事件ごとに進める
被害弁償は、事件ごとに被害者と交渉します。
起訴前に被害弁償や示談ができれば、その事件が起訴されない可能性もあります。
起訴された事件についても、被害弁償の状況は量刑で考慮されます。
被害者が複数いる事件では、どの被害者にどの順番で、どこまで弁償するかも含めて、資金の見通しを踏まえて調整する必要があります。
起訴されていない余罪の被害者に対して弁償することも考えられます。
起訴された事件の量刑で、被害の回復に努めた事情として考慮される可能性があるほか、その余罪が後から起訴されるかどうかの判断にも影響し得ます。
保釈請求の時期の判断
追起訴の見込みを踏まえて、保釈を請求する時期を判断します。
追起訴が続いている間に請求しても認められにくい一方で、起訴される事件の範囲が固まった段階で速やかに請求できるよう、身元引受人や住居の準備を進めておきます。
家族との連絡の確保
再逮捕のたびに接見禁止が付く場合、家族と本人をつなぐのは弁護人だけになります。
弁護人は、接見禁止中でも本人と面会でき、家族からの伝言を伝えることができます。
家族との面会について、接見禁止の一部解除を申し立てることも考えられます。
本人が未成年の場合
本人が20歳未満の少年であっても、捜査の段階では、成人と同じように逮捕や勾留、再逮捕が行われることがあります。
捜査が終わると、事件は家庭裁判所に送られ、少年院送致や保護観察などの処分が検討されます。
余罪が多いことは、非行の程度が進んでいることを示す事情として、処分の判断に影響し得ます。
よくある質問(FAQ)
- 特殊詐欺で逮捕された息子が、勾留の期限の前に再逮捕されました。再逮捕は何回まであるのですか。
-
別の事件であれば、再逮捕の回数に法律上の上限はありません。
特殊詐欺は被害者ごとに別の事件となるため、証拠がそろった余罪の数だけ再逮捕が繰り返される可能性があり、1回ごとに最長23日間の身柄拘束が続きます。
- 再逮捕されると、刑は重くなりますか。
-
再逮捕そのものによって刑が重くなるわけではありませんが、再逮捕された事件が起訴されて有罪となれば、事件の数が増えるため、刑は重くなりやすくなります。
特殊詐欺の調査では、認定された事件が1件なら全部実刑は34.7%でしたが、2件で72.1%、3件で92.3%に上がっています。
- 追起訴されたら、執行猶予はもう付かないのですか。
-
付かないとは限りません。
執行猶予は3年以下の拘禁刑を言い渡す場合に付けることができ、事件の数や被害額、被害弁償の状況などを総合して判断されます。
ただし、事件が増えるほど刑が3年を超えやすくなるため、執行猶予の余地は狭まります。 - 余罪について、自分から話したほうがよいのでしょうか。
-
一律には言えません。
話せば立件される事件が増える可能性がある一方で、正直に話すことが反省の態度として評価されることもあり、証拠の状況や被害弁償の見込みによって判断が分かれます。
取調べで話す前に、弁護人と方針を相談してください。
- 執行猶予の判決が出た後に、以前の余罪で起訴されたらどうなりますか。
-
執行猶予の判決より前に犯した余罪で拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑に執行猶予が付かなかった場合は、先の執行猶予が取り消されます(刑法26条2号)。
その場合、猶予されていた刑と新たな刑の両方を受けることになります。 - 追送致とは何ですか。逮捕されるのとは違うのですか。
-
追送致とは、すでに検察官に送られた事件とは別の余罪を、警察が追加して検察官に送ることです。
改めて逮捕されずに書類だけが送られる場合もあり、送られた事件を起訴するかどうかは検察官が判断します。
まとめ
- 特殊詐欺は被害者ごとに別の犯罪が成立するため、余罪があれば再逮捕・追送致・追起訴が繰り返され、再逮捕の回数に法律上の上限はない
- 再逮捕のたびに最長23日間の身柄拘束と接見禁止が繰り返され、追起訴が見込まれる間は保釈も認められにくい
- 特殊詐欺では、認定される事件が1件なら全部実刑は34.7%だが、2件で72.1%、3件で92.3%に上がり、事件の数が処分を大きく左右する
- 起訴されていない余罪を実質上処罰する趣旨で刑を重くすることは許されないが、情状を推し量る資料として考慮されることはある
- 執行猶予の判決の後に、それより前の余罪で実刑となれば、先の執行猶予も取り消される
- 余罪について取調べで話すかどうかは、事件ごとの事情を踏まえて、弁護人と相談して決める必要がある
当事務所では、特殊詐欺で逮捕された方の接見、取調べへの対応の助言、余罪の見通しの確認、被害者との示談交渉、保釈の請求など、再逮捕や追起訴が続く事件にも対応しています。
ご本人だけでなく、ご家族からのご相談もお受けしています。
再逮捕や追起訴が続く事件では、余罪についての取調べが始まる前に方針を決めておくことが重要です。
お早めにご相談ください。
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